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小麦品種にこだわらない麺類の総称ブランド北海道産小麦 おまち道産誕生10周年

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澄んだ空、水、広い土地、冷涼な気候―大自然の恩恵を受けて育った北海道産小麦。クリーンな北海道産小麦で「誰もが旨い」という麺類を作ろうと、ホクレン、製粉、製麺業界の取り組みで平成10年10月10日に誕生した麺類の統一ブランド「おまち道産」。

おまち道産」は、出来たてのおいしい料理を出す時に使う言葉『おまちどうさま』と『道産小麦』への愛着を願ってネーミングされました。口の中で、舌の上で、ツルリと滑るコシの強さが、おまち道産[麺]の信条!安全・安心な北海道産小麦が見直されており、「おまち道産」への期待は高まるばかりです。スーパーや小売店で、「おまち道産」マークのついている麺類の商品を見かけたら、手に取りお買い求めのうえ、おいしい北海道産小麦麺類の味覚を味わいください。
うどん、ひやむぎといった麺類やパンなどの原料である小麦。北海道では秋播き小麦が主流で、秋に播いた小麦は、冬を越え春を越え、そして夏も盛りの7月中旬、収穫期となります。主産地の十勝や北見地方では大型コンバインが唸りをあげ、黄金色に稔った小麦を刈り取る光景があちらこちらで見られます。
生産量日本一の道産小麦が、これまで目立たなかったラーメンやパンの分野でも注目されつつあります。では、道産小麦にまつわる話や新たな活躍の場面を紹介します。

道産小麦/開拓130年の歴史と共に
北海道で小麦栽培の記録を紐とけば、江戸時代の天明年間といわれますが、広まりを見せたのは明治初期の開拓時代を迎えてから。明治4年以降、開拓使は、アメリカ農務局長のケプロンをはじめ、測量・土木・地質・農学などの外国人技術者を呼び寄せ、北海道の農業技術を発展させていきました。
こうした背景から、小麦は道南、石狩、空知、上川などを中心に栽培が始まり、製粉所や麦酒醸造所なども設置され、にわかに麦作は道内に浸透していくのでした。当初数百ヘクタールだった作付面積は、明治から大正、昭和時代へと移り変わり、1万、3万と増加、時には減少の道程を経て、平成の現代では10万ヘクタール、50万トン前後と、国内トップの生産量を定着させています。
品種では、明治時代の『札幌春小麦』『マーチンスアンバー』、昭和になると『ハルヒカリ』や『ホロシリコムギ』が誕生。また50年代は製麺用で知られる『チホクコムギ』やパン用で名高い『ハルユタカ』が出番を迎えました。そして、平成になると、製麺用『タイセツコムギ』、つづいて、チホクコムギを改良した『ホクシン』が主力品種の座につき、コンビニやスーパーマーケットなどでも、パンやラーメンの原料項目に[道産小麦]と記載されている製品が増えていきました。平成20年代に突入した現代となると、収量的に優れていると評判の『きたほなみ』がいよいよ全道デビューする日が待たれています。

頑張れ道産小麦!パンの世界も賑やかに・・・
こうした地道な努力に支えられて生産される道産小麦を使った粉食製品が、うどん、そうめん、ラーメン、そしてパンなどに加工され、身近なところで販売されています。近所のスーパーなどで見かけたら、応援したくなるのが道産子の人情というものでは……。
小麦粉をこねて自然発酵させたものを焼くと、ふっくらしたパンの出来上がり。これが、おおざっぱながらパンが出来る工程であり世界食物文化の象徴とされる製パン技術です。約4000年前から始まったといわれるパンの歴史。日本では、種子島に鉄砲を伝えたポルトガル人が織田信長にパンなどの小麦製品も伝えたのではないかといわれています。もし、信長が天下を取っていたら日本のパン食文化は、もっと早く始まっていたかもしれません。
道産小麦でパン用小麦といえば、さまざまな品種が育成されていますが、昭和40年に開発された『ハルヒカリ』のほか、同60年に誕生して今も根強い人気をもつ『ハルユタカ』があります。
2000年になると、優良品種のパン用小麦のエースとして期待されて『春よ恋』が誕生、つづいて「キタノカオリ」が誕生。また、2007年には『はるきらり』が登場するなど、製パンの世界にも確かな需要を取り込もうと頑張っています。
道産小麦を使ったパンが、道内各地のパン屋さんで見かけることが多くなり、除々にその輪の広がりを見せています。

参考サイト/北海道製麺協同組合

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