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食のエッセイ

さくらんぼ名人のいる仁木町の近藤農園にて旬のさくらんぼを食す

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先日の日曜日、7月13日は美味しいさくらんぼを食べに、仁木町の近藤農園に行ってきました。仁木町といえば、さくらんぼやトマトなどでも知られる食の大産地として有名な町。

「札幌からわざわざありがとうな」と、ニコニコ笑顔で迎えてくれるのは、農園主の近藤さん。
近藤さんといえば、仁木町でも有名なさくらんぼ名人として知られる人です。普通農家の人といえば、いろいろなものを手がけるのは普通なのですが、近藤さんはさくらんぼだけを、たださくらんぼだけを20年以上育ててきた人です。だから美味い!商売として考えたら、さくらんぼだけを作るというのはそんなに得ではないらしいのですが近藤さんは、ひたすらさくらんぼだけを作ってきました。

なぜ、さくらんぼだけを作ってきたのですか?という問いに、近藤さんは笑顔で「さくらんぼを育てるのは愛情がいるんだよ。他のもやったらさくらんぼが美味しくなくなるから」とのこと。あまり知られていないことですが、さくらんぼって本当にデリケートな食べ物だそうです。だから、さくらんぼ狩りなどで、枝から取る時も、実を手で掴むの絶対のタブー!!手で握ってしまうと、翌日にはそのさくらんぼは真っ黒になってしまうんです。スーパーなどでたまにパックの中に黒く変色したさくらんぼを見かけることがあると思うのですが、それのおもな原因はそうした乱雑な扱いによるそうです。

近藤農園では、様々なさくらんぼが栽培されています。先日開かれて、北海道洞爺湖サミットなどでも知られる、サミットをはじめ、佐藤錦、水門、南陽、色が黄色なことで希少な月山錦、これから期待の大将錦などがたわわに実っています。近藤農園のさくらんぼは食べて美味しいのはあたりまえなのですが、見てすぐわかるのが、粒が他のところのさくらんぼよりも大きい。
何故大きいのですか?というこちらの質問に、しっかり摘花しているから、とのこと。
さくらんぼを育てると、さくらんぼの花が枝に咲くのですが、近藤さんは咲いた花の五つのうち三つを摘み取るそうです。すると、花にまわる分の養分がそのまま、さくらんぼの実になるので、粒が美味しく、大きさも大きくなるそうです。

「20年、さくらんぼを作ってきたけど、それでも毎年いろんな工夫をして、勉強をしないとお客さんに美味しいものを食べてもらえないからね」近藤農園は、努力と研究と工夫の宝庫(紙面の関係上割愛してるのですが本当にたくさんの工夫があるんです!)といっていいぐらいでした。だから美味しいのですね、と言うと、「来年はもっと美味しいのを食べさせてあげれるようにしたい!」とのこと。
これは来年も楽しみですね!

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