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駅弁記念日

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宇都宮駅で日本初の駅弁を発売した日、明治18年の7月16日にちなんで「駅弁記念日」が平成4年まで有名でした。
が、翌平成5年からは、日本鉄道構内営業中央会で制定した4月10日を[駅弁の日]と覚えなおした方がいいらしいのですが・・・。

歴史重視派の方には、7月16日の方が納得するかもしれませんね。
ちなみに、4月10日とする理由は、“4”と“十”の結合で“弁”に見えるとか・・・。
さて、旅は素早く目的地に着ける飛行機もいいものですが、列車に揺られてゆっくりというのも、また味があっていいものです。

幾時間か経つと、「お腹が空いたなあ」と同時に「そうだ、さっき買っておいた駅弁を・・・」という一連の流れは、わずかな時間ではあるけれど、何となく幸せなひととき。
列車内という狭い範囲でのこのありきたりのお食事タイムは、駅弁を食べるという行為は、楽しいイベントなのであります。

たとえば、函館駅なら干した鰊を甘醤油で味付けしてある「特選鰊みがき弁当」。
札幌駅では、海苔巻きの“車輪”、おかずコーナーの道産食材がボディ部分に見立ててある「SL弁当」。
小樽駅は、ご飯の上に蟹をまぶした「おたるかにめし」。網走駅なら、甘露煮仕立ての姫帆立をじっくり味わいつつ「帆立弁当」。
・・・弁当っていいなあ!

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